スポーツ各種 やさしい解説
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ウィンブルドンベスト4の日本人テニスプレイヤー

錦織圭選手といえば世界でもトップクラスのテニスプレイヤーであることは疑いのない事実でしょう。そんな錦織圭も、ウィンブルドンではなかなか優勝を狙えるところまで進めずにいます。
2014年、2016年には4回線まで進出したものの、それが最高位です。コートが芝で、スピード勝負のパワーテニスに挑むには、日本人の体格は不利なのかもしれません。松岡修造が1995年に到達したウィンブルドンベスト8という記録がどれだけすごいことかがうかがえます。

しかし、戦前にはウィンブルドンでベスト4まで進んだ日本人テニスプレイヤーがいました。
佐藤次郎という選手は、1930年代前半、グランドスラム(四大大会)で5度のベスト4進出を果たし、世界ランキング3位にまで登りつめた人物です。

世界のトップと互角に渡り合う佐藤の姿は日本人の希望でしたが、それは責任感の強い佐藤にとって重圧でもありました。もともと健康状態も良くなかった佐藤は、1934年にデビスカップに出場した帰りの船から投身自殺を図り、帰らぬ人となってしまいました。結婚して間もなくのことでした。

錦織選手に掛かる重圧も常人では耐え難いものと察します。だからこそ、コーチのマイケル・チャンはことあるごとに「世界のトップと渡り合うメンタルを身に着けろ」と言うのでしょう。すでに錦織選手は全米オープンで佐藤の最高位・ベスト4を上回る準優勝を果たし、佐藤次郎を超えています。

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